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湯川（福山雅治）と美砂（吉高由里子）のいる貝塚北署に、 『悪魔の手』を名乗る者からの犯行声明が届く。 その人物は、“悪魔の手”を使えば自在に人を葬ることが出来ると言い、 解決したければＴ大学のＹ准教授を頼ればいい、これはどちらが真の 天才科学者かを決める勝負でもある、などと挑発的な事も書かれていた。
そして間もなく、清掃員の上田（岡本正仁）という男を転落死させた、と 記された2通目の手紙が届く。美砂によると、1通目の手紙が届いた日に 品川のパチンコ店で作業中だったビル清掃員・上田が転落死したという。 そして、湯川への2通目の手紙には、あるサイトのアドレスが記されていた。 それはある映画のHPで、そのメッセージ欄には「感動のあまり落ちないようにしないと。 品川のパチンコ店より愛を込めて」という投稿があったのだ。 そしてなんと書き込まれたのは上田の転落死事件の前日だった。
そこで湯川と美砂は事故現場を訪れる。だが、事故を装って人を突き落す方法は 分かっても、『悪魔の手』がどんな方法を使ったのかまでは分からない・・・ そして次に届いた手紙では、悪魔の手は警察に自分の事を公表しろと言う。 もちろん公表すれば偽者が出現してくるだろうから、乱数表を使って本物か どうかを確認しろと言う徹底ぶり。 しかし警察は、犯人を調子に乗らせてはいけないからと、公表はしないと言う。
だがその後、第2のデモンストレーションを行うという声明通り、 男が電車に轢かれて亡くなってしまう。 一方栗林（渡辺いっけい）には、同じく研究バカの高藤（生瀬勝久）という友人がいた。 研究は金にはならないと会社にリストラされた彼は、今現在はカルチャーセンターで お年寄りを相手に講義をしているのだという。 高藤と自分は同じ匂いがすると語る栗林・・・ だが、この高藤がなんと悪魔の手だったのだ！！！
そして、続いて届いた手紙には、2つ目の事件の証拠として、あるサイトのアドレスが 記載されており、前回と同じくその掲示板には、電車に飛び込んでしまうかもという 書き込みがあったのだ。 書き込みの日時はやはり事件前日。間もなく結婚を予定していた 男には、自殺する様な理由などない。
しかし悪魔の手は、どうしてネットを利用するのか？身元が割れる危険すらあるというのに。 そんな事をしなくても、手紙だけで良いのではないか？ そんな話をしている時、美砂の元に電話が入る。 なんと悪魔の手は、マスコミにまで犯行予告を送りつけてきたという。 しかも犯人である高藤から、湯川に電話がかかってきたのだ！ 目的が何かと尋ねても、笑って乱数字を読み上げる事しかしない高藤。 だかなんと湯川は、「それが科学者のやる事か」と電話を切ってしまったのだ。
湯川の気になる点は、亡くなった2人の共通点と、犯行予告はネットで行うのに、 犯行声明は手紙であるということ。しかもその間には3日も時間がかかっている。 そこで湯川達は、学生たちに頼んで、ネットに投稿された予告記載をしらみつぶしに 探しだすことに。犯人は書き込みをして、死亡事故にまで至らなかったものは 犯行声明としてこちらには知らせていないのではないかと考えたのだ。
そして間もなく同じＨＮで書かれた書き込みが発見される。 そこには、銀座の高速道路で事故するかもという記載があった。 そこで湯川は、高速道路上で、事故にまでいたらなかったものを探しだして 欲しいと美砂に命じる。 そして、事故ではないが、銀座の高速で止まっていた車から保護された女性がいた 事が判明。その女性曰く、運転中に突然目眩と耳鳴りに襲われ、何とか車を側道に 止めたものの、どうにも動けなくなっていたのだという。 病院に行ったが、彼女の身体にはどこにも異常は見当たらなかった。
その話を聞いて、何かをひらめいた湯川。
そもそも、一体高藤は何故湯川を目の敵にしているのか？
と言うのも昔、高藤が研究成果を発表した際、その研究の欠点を指摘したのが
湯川だったのだ。それ以降研究が続けられなくなった高藤は、一方的にずっと
湯川を逆恨みしていたという話。
そして湯川は、堂々とマスコミの前で、脅迫に従わなかったとしても、犯人からの
報復を受ける心配は無いと発言したのだ！
「犯人は、特定の場所で事故を起こす事は出来ても、特定の人物を、
事故死させる事は出来ないという事です」
犯人は、報道によって知り得た人物の名前を使用しているだけで、
どこの誰かも分からずに殺害を犯しているというのだ。つまり、後からつじつまあわせを
しているだけ。
「昔からある、ありふれた技術」
その言葉で、湯川が自分に言った欠点を思い出した高藤。そう、あの時も
従来科学の域を超えていないと指摘された。そこから誰からも相手にされなくなった自分と研究。
美砂は何故あんな勝手な事をしたのかと湯川を問い詰めるが、湯川は犯人のプライドを 傷つけ、精神的に追い詰める事で、犯人を特定させようと企んだよう。 恐らく犯人は、ＨＰで告知した葉山キャンバスで行われる湯川の実験に参加してくるだろうと 予測したのだ。
そして実験の当日。一同が乗る栗林の車に近づく高藤。
「死ね！！」
高藤がそう叫んでスイッチを押した瞬間、突然栗林が目眩を起こし、ハンドルを
取られてしまう！だが湯川が咄嗟に体勢を立て直し、栗林にヘッドホンをさせて
何とか難は免れる。
そして隣を走っていた車を運転していた高藤の顔をしっかり見た湯川は、
すぐに美砂に連絡。高藤の乗ったワンボックスカーは直ぐに追い詰められてしまう。
高藤の車の中には大きな装置が積まれてあった。 いろんな人にめまいを引き起こさせたその装置は、超音波を使って、 相手の平衡感覚を狂わせるというもの。 だから微弱な電波を発したヘッドフォンをつけた栗林は、すぐに平衡感覚を戻したのだ。
取調べによると、高藤が妻だといっていた女性とは籍を入っておらず、ただの同居人で
あったということが判明する。しかもその彼女と連絡が取れないというのだ。
彼女は半年前に殺されたという高藤。
「僕じゃない。僕の妻を殺したのは･･･湯川学だ！！
あいつさえいなければこんな事にはならなかった！！」
そう叫び爪を噛む高藤。
高藤は、ずっと湯川を逆恨みしていることを「自分の境遇を他人のせいにしていないか」
と同居人に責められ、カッとなり彼女を殺害してしまったのだった。
高藤が栗林に近づいたのは、湯川の助手だったから。しかし栗林からは有益な情報は
得られなかったという高藤。
美砂にどうせ湯川を蹴落とすとか言っていたのではないかと言い当てられ、焦る栗林。
「どうぞ蹴落としてください」
そう言って湯川は笑うのだった。
第9話、なかなかおもしろかったですね～！平均視聴率は18.4％と低めだった みたいですが・・・ 生瀬さんの演技はさすがでしたし、湯川の変人ぶりも今回はちゃんと 発揮出来ていたような・・・？ｗ 内容的にはちょっと切ない話でしたが・・・気持ちはわかるけど、 そんなにすぐに愛していた人を殺しちゃうの？？？なんて。 次回はなんと天海祐希さんの復帰作！ 楽しみです♪
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